「日本では、2007 年に生まれた子供の半数が 107 歳より長く生きる」という推計がでたそうです。まあ「信じられない」という感想。2114年には確実に私は死んでいるでしょうから、真偽の程は確認できません。今回は「人生100年時代」に対してちょっと考えてみました。
1. 人は 107歳 まで生きるのか?
これ本当かな?(笑)
まぁ、今でも100歳超えて元気いっぱいな方はおられますが、レアですよね。今、小学校6年生の子供以下が2007年以降に生まれたことになるのですが、その半数が107歳まで生きるのは眉唾です。
107歳というというのは英国の学者、リンダ・グラットン氏らが書いた「ライフ・シフト」によるものだけど、これを読めば納得の回答が書いてあるのだろうか?まぁ、ちょっとわからない。英国の学者の言っていることを鵜呑みにしている政府もどうなのかな。ちょっと不思議です。
厚生労働省が出している平均余命表では0歳児の平均余命が男0.11、女0.13伸びている。単純にこれに107-12=95をかけると男10.45、女12.35になる。平均寿命である男81.09、女87.26にこれを足すと男91.54、女99.61になる。
この平均余命表というのは毎年出されているものなんだけど、最も古い平成8年度を見てみると、0歳児の平均余命が男0.63、女0.74と随分と数値が大きい。平成29年に向かって徐々に数値が減っている。昔の方が平均余命の伸び率が高い。
上にあげた男0.11、女0.13という数値は平成29年度のものだけど、令和の時代、もっともっと下がるんじゃないかと思う。つまり、男91.54、女99.61という数字ももっと下がる。この数値だけみれば女性は107歳に到達しそうという気がするけど、到達しないんじゃないかなぁ。
平均余命表の年度別一覧はこちらです。
2. 人生100年時代構想会議
「人生100年時代」を考える会です。
具体的には「教育や雇用制度、社会保障など、国の制度はどうあるべきなのか。」を考える会です。議長は安部晋三さんなんですよね。
「生産性革命」と「人づくり革命」の二つが「人生100年時代」の両輪だそうです。
平成29年12月に中間発表がされました。ちなみに会議発足が平成29年の9月なのでわずか3ヵ月でこの発表をしています。「人生100年時代」を考えるにはちょっと早くないか?
中間発表では取り合えずこれらをやるそうです。
- 幼児教育の無償化
- 待機児童の解消
- 高等教育の無償化
- 私立高等学校の授業料の実質無償化
- 介護人材の処遇改善
???
なんでこうなるんだ?
まぁ、高校まで無償にしてくれたら、嬉しいですし、待機児童、介護人材の処遇にも問題があるとは思います。しかし、これが「人生100年時代」に対する回答かと言われるとちょっと「?」です。
日ごろから問題視されている内容が並んでいるだけないような・・・
ただ、この中間発表までの期間はたった3ヵ月という短い期間での議論だったため、後々見直されることはあるでしょう。
後、財源については消費税の増税分を使うと書いてあるので、無駄にしないでいただきたいです。
3. 人づくり革命 基本構想
人づくり革命の方は基本構想が平成30年6月に出されました。これは人生100年構想会議の中間発表から、半年後です。
人づくり革命の基本構想は5項目です。
- 幼児教育の無償化
- 高等教育の無償化
- 大学改革
- リカレント教育
- 高齢化雇用の促進
人づくりに特化した内容なので、これは納得行く内容になっています。人づくり革命・・・という程、革命的なことは全くありませんが、妥当というところでしょう。
大学改革は必要でしょうね。少子化が進んでいる中、大学の数は変わらないのではいつか破綻する。建設的に統廃合をしていった方が良いと思います。これはこれで難しいことだろうけれども。
高齢化雇用の促進は是非やってほしい。と言うか、高齢化雇用の促進しかない。
現状、高齢者の給料はとても低いようです。高齢者ということで足元見られているとしか思えません。知人の給料なんて、元の給料の半分以下になっている。これ同じ仕事しているのにおかしいでしょう?高齢者の冷遇について、対処を考えなければなりません。
まぁ、会社が違えばまた給料も違うと思うのですが、こういった「65歳になった。定年退職して、再雇用する。」ようなパターンでは似たようなもんかと思います。定年退職自体の意味を変えなければならないんじゃないかなぁ。
まとめ
結局、「安倍晋三さんの政治に使われているだけの人生100年時代」という感じが拭い切れません。107歳はともかく、少子高齢化時代に足を踏み入れていることは確かなので、何とか良い方向に動いてくれるといいなぁ。まだ始まったばかりなので期待したいと思います。
- 2007年生まれが107歳まで半数が生きるというのは信じられない
- 人生100年構想は急ぎすぎ
- 人づくり革命は頑張ってほしい